横浜のベンチャー×東大 「ほどよし」衛星、9割安 研究組合、汎用部品を活用(産経新聞)

 人工衛星部品を開発するベンチャー企業が東大などと組み、総重量50キロ以下の超小型人工衛星の開発に乗り出す計画が14日、明らかになった。今月下旬に研究組合を結成し、4年以内に資源探査などに使える衛星を完成させて衛星軌道で性能試験を行う。高価な最先端部品ばかりではなく、安価な汎用部品を使う「ほどよし」の設計概念で、コストを通常の10分の1程度に抑制。将来は世界で年10基の販売を目指す考えだ。

 人工衛星開発では、大阪府東大阪市の中小企業などによる「まいど1号」が話題を呼んだが、今回の計画も中小企業の技術力を生かし、国産衛星ビジネスに道を開く産学連携の取り組みとして注目されそうだ。

 計画では「次世代宇宙システム技術研究組合」を今月下旬に設立。参加する企業は、衛星の断熱材開発などを行う横浜市のオービタル・エンジニアリングや、織物技術を生かしてカーボン繊維の衛星部品などを開発する福井県のサカセ・アドテックなどの5社。これに東大大学院工学系研究科の中須賀真一教授ら8大学の研究者らが加わる。

 計画は、オービタルの山口耕司社長や中須賀教授らが2年前、経済産業省の審議会に参加したことをきっかけに始まった。9日には文部科学省の最先端研究開発支援プログラム事業として、平成25年度までに41億円の研究開発費支給が決まった。研究組合理事長は山口社長が就任する。

 計画の最大の特徴は、山口氏や中須賀教授らが協議する中で打ち出した「ほどよし信頼性工学」と名付けられた設計概念だ。

 通常、開発費が巨額な500キロ超の大型人工衛星は部品の信頼性に対するハードルが高く、専用部品の値段は、産業用汎用品の数千〜数万倍以上になることも多い。

 だが、安全面以外の信頼性を「ほどよく」落として汎用品を増やせば、大幅にコスト削減できる。

 研究組合は商業利用を念頭に50キロ以下の超小型人工衛星を開発。超小型でも10億〜20億円程度とされる開発費を「ほどよし信頼性工学」で2億円程度まで圧縮させる計画だ。

 欧米では150〜350キロ程度の小型衛星の開発が主流だが、微細加工の技術力がある日本は超小型が得意分野。超小型でも高性能カメラなどが搭載できるため、災害状況や地盤沈下などの環境変化の観測、資源探査や農林漁業での利用など用途は多い。

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